仮想通貨ビットコイン・サトシビジョン(BSV)の取り扱いを廃止する取引所が増えている中、大手仮想通貨取引所のSBIバーチャル・カレンシーズ(SBIVC)が、ビットコインキャッシュ(BCH)の取り扱いを廃止することを決定した。具体的な日時は6月下旬を予定としている。
SBIVCの発表によると、ビットコインキャッシュは顧客の便益を高める金融サービスを提供するというSBIグループの経営理念とはかけ離れており、投資家保護の観点からも、取扱うべきではないと判断したという。
SBIVCでビットコインキャッシュを上場廃止する理由として以下の3つをあげている。
- BCHの時価総額が大幅に減少したこと。
- その結果、51%攻撃が実施され次に生成されるブロックの記録に不正な取引を配信する可能性が高まっており、ブロックチェーンの安全性に疑義が生じていると判断したこと。
- さらなるハードフォークが行われ、価格が大きく下落する可能性を完全には否定できないこと。
SBIホールディングスのCEOである北尾吉孝氏は以前ビットコインキャッシュに対して前向きな姿勢だったが、昨年11月にビットコインキャッシュのチェーンで起きたハードフォークについて「くだらないスプリットだ」と批判している。
また、この際に誕生したビットコインサトシビジョンは大手仮想通貨取引所のバイナンスで上場廃止になるなど窮地に追い込まれている。
いずれにせよ、ハードフォークの問題があれば分岐してしまうようなブロックチェーンは大衆には受け入れ難いのは明白だ。今回のSBIバーチャル・カレンシーズの選択は筋道が通っていると言える。
ビットコインキャッシュがビットコインサトシビジョンを生み出してしまったことは事実。信用を取り戻すために今少し時間が必要だろう。