どちらのチェーンがBitcoin Cash(BCH)の名前やチェーンを受け継ぐのかということでBCH ABCとBCH SVの2つのチェーンが衝突したが、ここ数日続いていたBitcoin Cash戦争もようやく沈静化に向かい始めたようだ。

先週金曜日、ボードッグ・エンターテインメント・グループCEOでBCH SVのサポーターでもあるCalvin Ayre氏は、「SVの支持者はもはやビットコインキャッシュという名前を必要としていない。」と述べ、BCHの名前を放棄すると宣言した。BCH SVこそがオリジナルのビットコインであると主張し、今後も引き続きSVネットワークのバージョンをサポートし続けていくと語った。

国内大手仮想通貨交換所のCoincheckはBitcoin ABCを既存通貨BCHとして扱うことを表明しており、Ayre氏の今回の発言からもBitcoin Cashの名を引き継ぐのはBCH ABCとなる可能性が高い。

結果的にはBCH ABCの勝利で今回の騒動は終わりとなりえそうだが、Ayre氏は23日、自身がCEOを務める仮想通貨メディア・ブロックチェーン企業のCoingeekのホームページにて騒動の見解について以下のように語った。

「nChainが争いを辞めたのはABC側にとっても重要なことでしょう。nChainも、リプレイプロテクションを成立させ、ABCから完全に分岐することができれば幸いだと聞いております。勝利の定義がそれぞれ異なるので、Win-Winのソリューションがあるのです。」

Ayre氏率いるCoinGeekなどの一部のコンピューティングネットワークは、これまでのようにBitcoinCashをサポートしなくなり、代わりにSVをサポートしていくことになるが、CoinGeekはABCの勝利をSVにとっての損失とは見なしていないとAyre氏は語った。

「われわれは明確に定義された道を持っており、実施の準備も整っております。勝利の定義は、ABCが望まなかったSVが存在することであり、我々はすでにエコシステムを成長させております。」

なお、CoinGeekは11月28日から11月30日にかけて、英国のロンドンにて「Coin Geek Week Conference」を開催する予定であり、Ayre氏は同イベントにて今後の展開について詳細を発表すると語った。

参考:Bloomberg