ビットコインやイーサリアムなどを筆頭に仮想通貨全般の価格が低迷気味になっている中、通貨や資源と連動する事で成り立っているステーブルコインの注目度が高まってきている。

その流れを把握してか、大手仮想通貨取引所のBinanceが同取引所で行われていたテザー(USDT)市場とされている区分を複数のステーブルコインと統合し、ステーブルコインマーケットに改称しサービスを開始した。

これによって多くの対ステーブルコイン取引をサポートをしていくとしてステーブルコインを保有した投資家にとって利用しやすい環境が提供される。ステーブルコインマーケットはあくまで取引する場としてBinanceが提供するマーケットであるためBinance側ではステーブルコイン発行はしない。

Binanceはサークル社が発行しているUSDCの上場を発表し、それ以前にもPAXやTrueUSDの取り扱いも開始している。

ステーブルコインはすでに50 種類以上発行されており、米ドルなどの法定通貨に連動しているコインもあれば、金の価値に裏付けされたステーブルコインも存在している。ステーブルコインはビットコインのような売り側と買う側のバランスによってレートが成り立っているのではなく、現在市場に出回っている資産や資源を裏付けとしている事から、リーマンショックのような大きな出来事がない限り、通常は安定的と言える。

現在、仮想通貨の相場は低迷し続けていることもあって、今後投資家は安定的なステーブルコインを好むことにもなるだろう。

ステーブルコインと言うとテザーがよく知られているが、最近対ドルレートにおいて0.91ドルまで下落していることもあり、テザー側もBinanceの同マーケットにおいて取り扱いをすることで信頼を回復したいと思っているが、実際、市場関係者からは信頼度が落ちているために回復するのは相当の時間やポジティブな情報を配信し続ける必要があると言える。

テザー(USDT)を保有している投資家にとってはBinanceのステーブルコインマーケットにおいて他のステーブルコインに移すことも容易にできることから投資家にとってはメリットが大きいマーケットとなるだろう。

参考:Binance