ビットコインの統計情報を提供するCoin.Dance社によると、BitcoinABCはBitcoinSVよりも約600%もノードが多いことが明らかになった。

BitcoinABCはBitpay、Binance、Coinbaseの3つの主要取引所のサポートを受けており、約600%もノードが多く、シェアにおいては圧倒的だ。しかし、重要なのはノードではなくマイナーからハッシュレートを多く集めるということだ。

BitcoinSVはビットコインキャッシュ最大のマイニングプールであるCoingeekから支持を得ている。

ビットコインのノードを立てるのは比較的安価であり、ビットコインキャッシュのノードを長期的に立てるとなると、ハードドライブの要求が大きいため、理論的にはよりコストがかかるとされている。注目すべきは、BitcoinABCは今回のハードフォークでは最大ブロックサイズを変更せずに32MBのままだが、BitcoinSVは32MBから128MBへのブロック容量の拡張を予定しているという点だ。

ブロックサイズが大きくなるとネットワーク回線のスピードに差ができるため、マイナーにとっては不利な状況になる。Digital OceanやLinnodeのようなサーバーでマイニングをしている一般マイナーは、数百ドルのノードを何十台も起動することになる可能性がある。

しかし、昨年ビットコインが分裂してビットコインキャッシュが誕生した際に主導となったのは一般的なマイナーではなく大手マイニングプールだ。BitcoinSVが大手マイニングプールから支持を得ていることで、ハードフォークの行方が分かりづらくなっているというわけだ。

ビットコインキャッシュが誕生した際も、ビットコインの最大ブロックサイズが1MBから8MBへ引き上げられており、今回のBitcoinSVでも同様のことが起こる可能性はある。いずれにしても、このハードフォークは重要な意味を持つ出来事となるだろう。

参考:CoinDance