10月31日、世界を先導する最も多彩なデリバティブ市場の米CMEグループは、2017年第4四半期(2017年10月~12月)にビットコイン先物を開始することを発表した。
ビットコイン先物取引は、ビットコインの米ドル価格の1日1回参照レートとして機能するCFビットコイン参考基準レート(BRR)を元に決済されるとし、CMEの規則に沿って適用される。
今回のビットコイン先物の導入について、CMEグループのCEOであるTerry Duffy(テリー・ダフィー)氏は以下のように話した。
「進化する仮想通貨市場への顧客の関心が高まったため、ビットコイン先物契約を導入することに決めました。 世界最大の規制された外為市場として、CMEグループは、投資家に透明性、価格発見、リスク移転機能を提供します。」
CMEグループとCrypto Facilities Ltd.は、ビットコインのスポットレートを、午後4時(GMT)に設定し、1ビットコインあたりのUSドル価格に対するBRRを計算して公開している。このデータはBitstamp、GDAX、itBit、Krakenの価格設定に基いて計算しているという。
Crypto FacilitiesのCEOである、Timo Schlaefer(ティモ・シュラエファー)氏は以下のように話した。
「CMEグループと協力し、BRRがこの重要な製品の解決メカニズムとして使用されることを嬉しく思っています。 BRRは、世界標準でのビットコイン/USドル取引を確実かつ透明に反映しており、世界中の金融機関、商社、データプロバイダにとっての価格基準となっています。」
CMEでのビットコイン先物取引の発表も相関してか、ビットコイン(BTC)価格は高騰。1日現在では73万円を上回り、過去最高値で推移している。
先のSegWit2Xによるビットコインの分裂(B2X)も懸念される中、価格を上げているので、今回の高騰に釣られてジャンピングキャッチをしないよう慎重な判断をしたい。長期での取引であれば様子見をしてもいいと考えられる。
ビットコイン先物の取り扱いがされることで、将来的にはSECによりビットコインETFなどの商品も承認される可能性も高まると考えられ、今後、機関投資家から仮想通貨市場へ巨額の資金流入も可能性としてあり得る。これはビットコインだけでなく、市場全体にとってポジティブなことでもあり、市場参加者からは今後の展開に期待が集まっている。
参考:CME Group