仮想通貨のビットコイン(BTC)が1万ドル目前と、その価格を上げ注目を浴びています。仮想通貨市場全体の時価総額も3,000億ドルを上回りました。今年9月15日には一時1,000億ドルを割り込んでいましたので、この時から2ヶ月とわずかで実に3倍以上にも上昇しています。(CoinMarketCapの統計より)

今年に入ってからとくにバブルを懸念する声が増えましたが、確実に規模は拡大しています。さらにこれからもっと上昇していくと見られ、10年後には仮想通貨全体の時価総額が2兆ドル(約222兆円)にもなるといった強気な予測もあります。

2兆ドルというと現在の約7倍弱となりますが、この2ヶ月で3倍にも拡大していることを考えれば、可能性としては十分にありえます。極端な例ではありますが、この勢いで市場が拡大し続けるという前提をすれば、来年の早い時期にも2兆ドルに到達します。

主要仮想通貨の価格推移

今年の価格推移を時価総額上位の仮想通貨で比較してみます。ビットコインの価格は年初10万円にも満たなかったのに対し現在110万円、この10ヶ月で10倍以上にも高騰しています。イーサリアム(ETH)は1,000円ほどでしたが、現在5万3,000円、実に50倍以上に高騰しています。リップル(XRP)は1月に0.7円前後を推移していましたが、現在30円と、40倍以上の急激な上昇を見せています。

上位3銘柄を年初から10万円ずつ保有しているだけで、丁度1,000万円ほどになっています。また、ビットコイン、イーサリアム、リップルのみで市場全体の時価総額約7割をシェアしており、ビットコインだけでも時価総額は1,660億ドルと、全体の5割以上を占めています。

この高騰をバブルだとするか、まだバブルではなく仮想通貨市場自体、発展途上だという意見と賛否両論見られますが、大きな規制がない限りは市場は拡大していくと考えられます。

機関投資家のマネー流入に期待感

例えば、CMEグループ(シカゴ・マーカンタイル取引所)によるビットコイン先物の上場が来月に予定されており、JPモルガンでは、ビットコイン先物を取り扱うかの検討をしています。

CBOE(シカゴ・オプション取引所)ではETF(上場投資信託)の上場まで想定しています。以前からビットコインETFの上場は待たれていましたが、これが実現されれば機関投資家から仮想通貨市場への巨額な資金流入が期待できます。

このようなデリバティブにも期待が高まっていますが、今後、仮想通貨が投資対象としてだけではなく、通貨としての利用シーンが増え、実用性が伴えばさらに市場も拡大していくでしょう。