このところ話題となっている、ビットコイン先物ですが11日、CBOEグローバル・マーケッツに上場され、早速多くの取引がされています。

ビットコインは価格の乱高下が激しく、慎重な取り扱いが求められまた、このところ過熱ぎみなことから、先物に上場されれば多くの空売りが入るとの見方も一部ではありました。しかし、この見解に反し取引開始後に高騰、ボラティリティ(価格変動率)が拡大し、最初の6時間だけでもサーキットブレイカーが2回発動しました。

CBOEによると、ビットコイン先物は15,000ドルから取引開始、最初の2時間15分で890のコントラクトが取引されています。また、初日で4,127のビットコイン先物の取引がされたとしています。

CBOEの製品開発担当ディレクターのMichael Mollet氏によると初日の取引について、次のように述べています。

「当社では、この結果に対して非常に満足しています。いくつかのサーキットブレーカーの発動がありましたが、これは先物価格の変動によるもので、システムの問題によるものではありません。取引は秩序を保っています。」

ビットコイン価格は2017年だけでも15倍以上に急上昇しています。ウォール街ではバブルを懸念する多くの声が聞かれましたが、依然乱高下をさせながらも上昇に向かっています。

CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)運営のCMEグループによる先物上場も18日に控えており、これが上場されれば、多くの銀行や証券会社が先物を扱うと見られています。JPモルガン・チェースでも仲介を検討しているとのことなので、こういった大手の参入も今後は増えてくるでしょう。

また、ゴールドマン・サックスではリスク管理が適切だと認められる一部の顧客に限り、ビットコイン先物を提供することを明らかにしています。ゴールドマン・サックスは大口顧客がメインなので、これの取次業務が開始されれば、また市場に影響がありそうです。

来年には米株式市場NASDAQ(ナスダック)でもビットコイン先物の上場を検討されているといった話もあり、ビットコイン市場のみならず、仮想通貨市場全体の発展にも期待されています。

CBOEでのビットコイン先物はまだ、上場2日目ですので、成功か否かといった判断は早計ですが、これをきっかけに多くの投資家が市場に参入してくることは間違いないでしょう。また、先物での実績が認められれば、SEC(米証券取引委員会)によりETF(上場投資信託)の承認が下りる可能性もあり、今後の動向が注目されています。

参考:Standard Examiner