CBOE(シカゴ・オプション取引所)を運営するCBOEグローバルマーケッツは4日、仮想通貨のビットコイン先物取引を12月10日から開始することを発表しました。

CFTC(米商品先物取引委員会)は1日に、CBOEグローバルマーケッツと、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)を運営する米大手CMEグループに対してビットコイン先物の上場を承認したことを発表しています。

これの発表後、CMEでは18日にからビットコイン先物取引を開始すると公式にアナウンスしました。CBOEグローバルマーケッツはCMEよりも8日早く取引開始になる運びです。CBOEでのビットコイン先物のティッカーシンボルは「XBT」の表記で、仮想通貨取引所Geminiの入札価格に基いて現金決済されます。

今回の発表の中で、CBOEグローバル・マーケッツのCEOであるEdward Tilly氏は以下のように述べています。

「ビットコインへの前例のない関心を考えると、クライアントが見解を示したり、エクスポージャー(ポートフォリオ内の価格変動リスクにさらされている割合)のリスク回避をするために取引ツールを提供することは、私たちにとって不可欠なことです。私たちはビットコイン市場における公正性と流動性の促進に尽力しています。これを促進させるため、私たちはまず、XBT先物取引を無料で提供する予定です。」

ビットコイン先物の取引を巡っては、機関投資家の大口買いで市場に資金が流入するといった楽観と、空売りが入れば暴落も免れないといった懸念との賛否両論に分かれています。マネックスグループ企業のトレードステーション社では、CMEとCBOEで先物取引開始後すぐに顧客に提供するとしています。

直ちに暴落など大きな影響はないと考えられますが、少しでもリスクを取りたくない場合や、ボラティリティ(価格変動率)が拡大するようなことがあれば、アルトコイン(ビットコイン以外の仮想通貨)やフィアット(ドルや円など法定通貨)に一時避難的に移動させておくのもいいかもしれません。CBOEの市場規模が大きく影響力も強いので、このあたりは慎重な判断が求められます。

5日17時現在では、1ビットコイン=11,813ドル(約133万円)、直近24時間の価格変動は2.07%と、堅調な相場動向をしています。10日にCBOEで先物上場され、市場がどのように動くのか、今後の動向から目が離せません。

参考:CBOEグローバル・マーケッツ(PDF)