イーサリアムの次の段階となる「メトロポリス」へのハードフォーク第一弾となるByzantium(ビザンチウム)が16日15時ころ実行されたことが確認されました。イーサリアムは開発が4段階に分けて行われ、「フロンティア」→「ホームステッド」→「メトロポリス」→「セレニティ」という流れでアップデートされます。

これまでは2段階目のホームステッドとなっていて、これに本日ビザンチウムというハードフォークが行われ、その後コンスタンティノープルというハードフォークをすることで、メトロポリスへの移行は完了となります。先日はRopsten(ロップステン)上でテストネットに攻撃がされるということで懸念もありましたが、これに対する影響はないようです。

通常、ハードフォークと聞くとビットコインのチェーン分岐やTheDAOのときのイーサリアムとイーサリアムクラシックの分岐などを考えられる方もいますが、今回のイーサリアムへのメトロポリスのハードフォークはバージョンアップのために行うもので、新しくアルトコインが誕生するというものではありません。

ビザンチウムにより、Zcashで利用されているZK-Snarksという技術が備わるわけですが、これにより匿名性が守られた上でスマートコントラクトが実行できたりと、多くのメリットが得られます。また、イーサリアムのスケーリング拡張のために開発が進められている「プラズマ」もこの上で実装される予定です。

本日にハードフォークが行われるということで、非常に注目が集まっているイーサリアムですが、13日の3万3,000円から一気に価格を上げ、16日15時現在では3万9,000円と、4万円目前となっています。

現在ビザンチウムのハードフォーク後、不具合などなくブロック生成が進んでいますが、このまま順調に進むことに期待です。また、好材料としてこれによりさらに高値を取りにくる可能性も十分考えられます。ハードフォーク後の値動きには期待の声が集まっています。