仮想通貨市場での時価総額2位(11月14日現在)に位置するイーサリアム。今月7日にParityウォレット内のETHが凍結されていることが明らかになったが、13日、Parity社から追って現状が公式ブログによって発表された。

Parity社によると、51万3774.16ETH(約187億円)の資産が現在ウォレット内に残されているが、ウォレット自体にアクセスができないという。現在、この問題を分析しできるだけ早く解決策を見つけるよう努力をしている。

ユーザーの間では救済のためにハードフォークを行う可能性も考えられているが、イーサリアムファンデーションによる公式発表はされていない。仮にハードフォークによる救済措置が行われても、TheDAOの時のイーサリアムクラシックのように新しく仮想通貨が生まれる可能性は低いとも考えられている。

14日15時現在、イーサリアム(ETH)は、約3万6,000円を推移、直近24時間での変動は約2%のプラスで動向している。(CoinMarketCapの統計より)先月、イーサリアムの次期バージョンのメトロポリスへの移行に向けたビザンチウムのハードフォークが行われたが、次のハードフォーク、コンスタンティノープルも控えた中、このような事態は深刻かもしれない。

しかし、イーサリアム自体に問題があったわけではないので、市場心理に対して今回のParityウォレット凍結の影響は少ないと見られるが、ご自身の資産が凍結されてしまった方にとっては一大事だ。

このような時に便乗して成りすましのメールや偽サイトなどを使ったフィッシング詐欺が現れることもあるので、十分にご注意頂きたい。Parity社では影響を受けたユーザーに対して接触をしていきたいとし、不明な点など、連絡をしたい場合には公式宛にEメールで連絡をするように呼びかけている。一刻も早く安全に解決することを願いたい。

参考:Parity Technologies