RBI(Reserve Bank of India:インド準備銀行)は、ブロックチェーンの技術開発を目的として設立したIDRBT(銀行技術開発研究所)により、ルピーの暗号化の研究がされており、銀行関連でのアプリケーション対応も進められている。

ETHNewsによると13日、RBIのED(エグゼクティブ・ディレクター)のSudarshan Sen氏はムンバイで開催されたカンファレンス「Fintech Day 2017」でインド政府の見解について次のように語ったという。

「今、ルピーに代わる暗号化された通貨が注目されており、私たちもそれに注目しています。」

インドではこれまでルピーの暗号化を示唆してきたが、正式にRBIからの声明はなかった。また、RBIの関係者はブロックチェーンの技術には関心がありつつも、ビットコインなどの非中央集権型には不安があると述べた。投資家保護やマネーロンダリング(資金洗浄)など、犯罪に利用されることも懸念しているとの見方もされる。

また、国際的に見て仮想通貨に対しての懸念はこの数週間だけでも増加している。SECやMAS、FCAなど各国の規制当局がICOについてリスクの注意喚起などを行っている。特に中国のICO禁止は市場に大きく影響し、今も下げ相場が続いている。

今回の軟調な相場が続いているのはJPモルガンのCEO、ジェイミー・ダイモン氏の発言も影響しているという見方もされるが、毎年のようにビットコインに対してネガティブな発言をしているので、あまり関係ないとの見解もある。

しかしながら、14日現在ビットコインは3,800ドル(約42万円)ほどで価格推移しており、先の高値である5,000ドルを取り返すのは時間がかかりそうだ。

世界各国がブロックチェーン技術の活用を見出しており、ロシアではルーブルの暗号化も検討している。今後、市場の回復もさることながら、各国政府の動向からも目が離せない。

参考:ETHNews