ブロックチェーンソフトウェア会社のR3は16日、新たに設立された非営利団体であるCorda Network Foundationが運営および監督するCorda Networkの立ち上げを発表した。

R3はこれまで、民間と公共の両方の業界で300以上のパートナーを集め、オープンソースのブロックチェーンプラットフォームであるCordaと、ビジネス指向のCorda Enterpriseの開発に協力してきた。

Corda Networkは、すべての参加者にとってアイデンティティとコンセンサスのベースレイヤーとして機能し、ノードのコミュニティ(ビジネスネットワーク)とCordaプラットフォーム上で実行されているさまざまな分散アプリケーション(CorDapps)間でのデータとデジタル資産の転送を可能にしてくれる。

身元確認とプライバシー規定により、参加者は組織内でプライベートエコシステムを作成したり、商業パートナーと参加して、より幅広いCordaコミュニティとの相互運用性などを維持しながら、承認された関係者間でデータを効率的に共有できる。

Corda Network Foundationの理事会はCorda Networkのメンバーによって選出されるとされており、R3とは無関係に運営される予定となっている。

昨年の12月には、R3のCordaベースのEuro Debt Solutionがドイツ、フランス、オランダの銀行によって使用され、コマーシャルペーパーのライブ取引を正常に完了している。

さらに、仮想通貨のXRP(リップル)を決済アプリでサポートする「Corda Settler」のリリースを発表した。

また、最近だと日本の大手金融サービス会社SBI Holdingsも、アジアでのCordaの使用を促進するためにR3との提携しており、1月に合弁会社を設立している。

この他にも、欧州14カ国の大手銀行がCordaを使用した取引のテストを完了させたことを発表するなど、いよいよR3のブロックチェーン技術普及が本格化してきた。R3の今後の動向には引き続き注目していきたい。

参考:R3