ファンドストラット・グローバル・アドバイザーズの共同設立者であるトム・リー氏は、年末までにビットコイン価格が2万ドル(約222万円)まで上昇する予測に固執していると、24日にCNBCの番組「ファストマネー」で語った。
リー氏は一貫してこの予測を主張しつづけており、依然として強気である。
Wondering where #bitcoin is going next? @fundstrat’s Tom Lee says this could be a leading indicator $BTC https://t.co/YpPafDgjw8 pic.twitter.com/0QLU3CA7Uj
— CNBC's Fast Money (@CNBCFastMoney) 2018年8月25日
リー氏は、ヘッジファンドが価格に影響を与える可能性があると考えており、ビットコイン市場においてより大きな役割を果たしていると述べた。
「2018年にトレードが変わったと思う。」とリー氏は語る。一部の取引所がヘッジファンドを引き付けているため、米国ではビットコイン取引が増えている。「ヘッジファンドが今のところ大きな役割を果たしていると思う。」と付け加えた。
リー氏によると、ヘッジファンドのアナリストは仮想通貨に興味があるが、ヘッジファンドはまだ積極的にビットコインをポートフォリオに追加していない。同氏が指摘したもう一つの要因は、ビットコインの価格に対する株式の影響だ。
ビットコイン価格とS&P500指数との関係を示すチャートを提示した。2017年末に新興市場が回復したためビットコインの価格は急騰した。それ以来、両方の指標は急激に低下している。
リー氏は、ビットコイン取引に直面するいくつかの課題を挙げた。ヘッジファンドの投資家は、ビットコインを保管することを望まないと指摘し、もう一つの課題は、ビットコイン評価研究の不足のために評価モデルを理解することだという。
NYSE(ニューヨーク証券取引所)、マイクロソフト、スターバックスが共同で設立したBakktは、機関投資家にとってデジタル資産を容易にするように設計されており、貿易処理を簡素化することから「まもなく私たちはそれを取り巻くカストディ製品の開発可能性を目にするだろう。」と、リー氏は語る。
一方、顧客からのフィードバックは現在のビットコイン市場に反応してマイナスとなっている、と同氏は述べた。
投資家が従来の市場の80%を逆手にしようとするのは珍しいことではないが、仮想通貨の場合では弱気市場で逆転するのは難しい。
先週、SECはビットコインETFの申請を拒否し、中国は仮想通貨を抑制する動きの一環として「再禁止」を発表した。
それにもかかわらず、リー氏はビットコインの価格について強気だ。パネリストの一人は、ビットコインが昨年の11月中旬に6,000ドルから年末までに2万ドルと1ヶ月の間に約3倍以上急増したことに同意した。
取引所での基軸通貨としても使われる機会の多いビットコイン。このような背景からビットコインは事実上現在の市場を牽引していると言っても過言ではない。リー氏の年内に2万ドル予測は強気だが、果たしてどうなるだろうか。個人投資家のみならず機関投資家の採用も増加傾向にある今、今後の相場動向が注目される。
参考:CNBC