今月7日、米証券取引委員会(SEC)はシカゴ・オプション取引所(CBOE)への上場を求めていたビットコインETF(上場投資信託)の決定を9月30日にまで延長したが、SECは別の2件の申請中のETFの期限については、規則のもと延期することはできないため、8月23日(現地時間)までに評決を出さなくてはならない。

この2件のETFは、ProShares Bitcoin ETFとProShares Short Bitcoin ETFだ。ETFの可否判断は最大240日の延期が可能だが、この2件のETF申請は2017年12月にSECに提出されており、8月23日が最終決定日時となるため、これ以上の延期はできない。

CBOEによるVanEck・SolidXのビットコインETF承認に関する判断はひとまずは9月30日まで延期されたが、最大240日延期できるとなると、最大で来年2月まで延長することができる。

提出書類によると、ProSharesのETFはビットコイン現物ではなく、ビットコイン先物をベースにしており、その価格はシカゴ・ マーカンタイル取引所(CME)またはCBOEで取引されているビットコイン先物取引によって決定されるという。ProSharesは、ビットコイン先物契約が昨年12月に開始されるまで、昨年9月に先物ベースのETFを最初に提案していたということになる。

SECのウェブサイト上には申請を受けたETFについてそれぞれコメントできるようになっているが、SECが出した声明によると、CBOEのETFについては現在1,300以上のコメントが寄せられている。

いずれにせよ、今回SECには「延期」の選択肢がなく、「承認」か「否決」のいずれかを選択する必要があるため、直近のETFについての考えを表明する機会という意味でも注目したいところである。

※追記:SECから22日付け(現地時間)でProSharesのビットコインETFが否決されたことが発表された。主な理由として相場操縦や詐欺行為などの対策が不十分であるとされている。他の企業によるビットコインETFも申請が控えているため、相場操縦などをどのように対策していくかが承認されるにあたり課題となってくるだろう。

参考:CoinDesk