ベルギー政府が世界食糧計画であるWFPのブロックチェーンプロジェクトに対して、200万ユーロ、日本円にして約2億6,000万円を寄付する計画を19日、WFPが発表しました。

今回の寄付金は国連による貧困地域の飢餓対策のためのブロックチェーン事業に使われるとしており、寄付する事で実際に現地に行き届いているかという不透明性を無くす目的としています。

既に行っているビルディング・ブロックスプロジェクトは他の国連機関と連携して行ない、WFPの資金の透明性を高めて、効率よく難民に届けるとのことです。

現在ヨルダンのキャンプにいる10万人以上のシリア難民が、このプロジェクトから食料などを調達しており、確実に資金や物資を届けるには有効的な手段と言えるでしょう。

さらに昨年5月に国連がヨルダン難民が現地通貨の代わりとして使えるクーポンで食料配布が受け取れるように、そこにイーサリアムのブロックチェーン技術の活用する計画を発表した事から、慈善事業全体に対してもブロックチェーン技術が浸透し始めており、同技術は既にパキスタンのWFPでテストを行っていて、1万人以上の人々が恩恵を受けています。

寄付に関して、国内では寄付する目的として街頭で募金活動しているとしても発起人がその後着服していることもしばしば見受けられます。その後事件化し逮捕されることもあるため、寄付金が確実に相手先に送られるためにもブロックチェーン技術がこういった活動に使われていくことは非常に効果的と考えられるでしょう。

不正を起こせないためにもブロックチェーン技術により記録と言う形を残すことで、よりよい社会を築くことにもなります。ユニセフでも同様にブロックチェーンを活用した寄付の記録・追跡のプロジェクトを進めています。

今は難民向けにブロックチェーン技術が使われる形としていますが、難民から次の段階である社会復帰に向けての生活保護分野でも有効的な手段にもなってくるでしょう。投機・投資以外の側面としてこのようにブロックチェーン技術が使われることは素晴らしい試みではないでしょうか。

参考:WFP