ここ数週間、仮想通貨市場は軟調な相場続きでしたが10日現在、強気な戻り相場を見せております。

下落が続いた主な原因として、年末年始に市場が過剰に膨張していたため、これの調整や、各国の規制(仮想通貨を受け入れる体制づくり)をより厳しいもの、例えば一切禁止されるといった誤報などもありました。

世界的に仮想通貨の取引が盛んな日本では、国内大手取引所コインチェックによるネム(XEM)の不正流出事件なども相重なり、追い打ちをかけるようにNYダウを筆頭に株式市場も冷え込み、これの影響も仮想通貨市場にあったと考えられています。

また、それぞれの仮想通貨の価値がゼロになるのではないかといった超弱気意見(オランダのチューリップ球根、フロリダ沖海底の権利販売、ポンジスキームとの比較など)も交わされ、こういったネガティブな見解でも売りが売りを呼びました。

しかしながら、XRPに見られるような確かな革新的な技術を持ったデジタルアセットは生き残るという理論的な意見を持った楽観主義も動き、反発のきっかけとなりました。

主にXRPは韓国で取引が多く、最近大手取引所Bithumbでの新規口座開設規定などの法整備が整い、遵法体制が確立した上での取引再開がなされたことも好感されリバウンドのトリガーとなったことも一要因です。

XRPは、国際送金において多くの金融機関が技術テストを実施中であり、前向きなニュースとしてとらえられています。

最近では中国の送金業者LianLianがRippleNetに参加したり、スペイン最大の金融グループのサンタンデール銀行が、xCurrentを活用したモバイル決済アプリケーションをリリースすることを発表しました。

上述した韓国も例外ではありません。日本最大手の金融持ち株会社SBIホールディングス擁するSBI Ripple Asiaが事務局とする内外為替一元化コンソーシアム(メガバンク3行、ゆうちょ銀行含む国内61行の連合体)と、韓国大手銀行ウリィ銀行、新韓銀行による日韓間での送金実験も進められており、これの進捗も見守られております。

現状では国際送金の主役となり得るxCurrentはXRPを直接的なユニットとして使用されないという、考えからXRPの価格上昇には貢献しないソリューションであるという意見もありましたが、これはRippleNet(100以上の機関・企業が参加)拡大のためのリップル社の戦略とも考えられ、近い将来にxRapid(デジタルアセットXRPを使ったシステム)の実用も期待されています。

米送金サービス大手のマネーグラム社は現在、xRapidの実用化に向け実証実験中です、この他にも多くの企業がxRapidに強い関心を示しています。

Ripple charts(CoinMarketCap)

XRPは一時、1.3ドル(約141円)と50%以上の上昇も見せました。18時現在1XRP=1.14ドル(約124円)と直近24時間での価格変動は約40%のプラスとなっています。

仮想通貨市場全体の下落から不安が続いていますが、解消に向けてこのように将来的に莫大な実需を伴う技術を保有しているXRPは今回の戻り相場のリーダーとなることでしょう。

依然、調整局面継続の緊張もあり、警戒は必要との見方もされますが、市場参加者らからは今回の戻り相場が本格反騰のきっかけになるのではないかとの期待の声も高まっています。