Ethereum(イーサリアム)の共同制作者であるSteven Nerayoff氏は、仮想通貨全体の市場時価総額は2018年に3倍になる可能性があるとCNBCの番組の中で見解を話しました。
Nerayoff氏によると、2018年に仮想通貨の相場にひと波乱があるとすれば、それはイーサリアム(ETH)がビットコイン(BTC)を追い越すことであると予測し、以下のように述べました。
「イーサリアムの見通しとして、プロジェクトの数が急激に増加していることが考えられ、今現在、毎月数十億ドルの資金流入があります。2017年のプロジェクト数は2016年の倍ありましたが、今年のプロジェクト数はおそらく2017年の10倍ほど多くなると予想します。」
ビットコインはピア・ツー・ピア電子決済システム(対等な者同士での電子決済システム)として機能するように設計されていますが、一方でイーサリアムは特定の条件が満たされた時のみに実行される特定契約(スマートコントラクト機能)のために設計されています。
Fintech(ファイナンシャル・テクノロジー)は、今ではますます創造的、多面的になってきています。石油やガスなどエネルギー分野でのプロジェクト、政府のFintechアプリケーション使用、ゲームなどさまざまな分野でFintechが見られるとNerayoff氏は考えています。
イーサリアムは競合よりも迅速かつ安価に送金を処理できるため、今後ますます需要が増えると前に置き、Nerayoffは、次のように述べています。
「送金コストが低いほどネットワーク全体の使用量が増えており、ネットワークの効果が増していきます。より多くのユーザーが集まり、そこに多くのプロジェクトが構築され、より多くのプログラマーが参加していくでしょう。」
「仮想通貨全体の市場規模も増えています。一般大衆の関心が高まっており、ビットコインに投資することが衰えるとは考えていませんが、それ以上にイーサリアムへの投資が多くみられると予想します。」
いずれにしろ、2018年は、Nerayoff氏はイーサリアムにとって良い年になると見ています。
9日16時現在、イーサリアム(ETH)は1210ドル(約136,200円)を推移し、前日の一時下落を取り返し高値水準で推移しています。一方ビットコインは以前の強気相場から一転、15,150ドル(約170万円)としばらく軟調な相場動向も伺えます。(CoinMarketCapの統計より)
仮想通貨を巡っては、投機的な資金が非常に多く、中身のないプロジェクトでも、売り・買い煽りなどで、そのトークンの売買取引を増やすことで、価格を上げることがあります。俗に言うPump and dumpですが、明確な法的規制もないため毎日のようにこのようなことが行われているのが現状です。今話題のマカフィー砲などに象徴されるでしょうか。
2018年の見通しについて多くの専門家が見解を示しており、このようなトークンは存在意義をなくし、本当に必要とされるものだけが残るとの声も増えています。こういった流れからイーサリアムのように実用性のある仮想通貨が注目されてきているとの見解もあります。
参考:CNBC