仮想通貨取引所バイナンスの研究部門であるバイナンスリサーチが、DeFi(分散型金融)アプリケーションの大多数がイーサリアムベースであることを報告した。
同機関のレポートによれば、6月5日時点でイーサリアムベースのDeFiアプリケーション上に担保された額はすでに5億ドルを超えていると言う。
レポートにてDeFiについては、貸付や借入、また金融商品との取引円滑化のための分散型ネットワークやパーミッションレスブロックチェーン、ピアツーピアプロトコルに構築されたアプリケーションで構成されるエコシステムと定義されている。
このエコシステムはブロックチェーン資産をサポートする貸付や借入プラットフォームとして、よく知られているDAOとそのステーブルコインであるDAIがある。
レポートによれば、イーサリアムは時価総額にて最大規模のブロックチェーンプラットフォームであるため多くのDAppsが使用している。
歴史的にまだ浅いブロックチェーンシステムであるため金融分野に対しては将来性のことを考え、確実に確立できるとしてイーサリアムのプラットフォームを好む傾向になっていたことも理解できる。
しかしEOSやTRON、さらにIOSTなどの新しいDAppsプラットフォームも出てきている事もあり、様々なプラットフォームに分散化されることも考えられる。
通常、お金を借り入れる際には銀行や消費者金融に申請し、その後同機関が信用機関に問い合わせて信用状況を確認する事でどれくらい貸し付けができるのかを決定する。
しかしDeFiはすでに保有している仮想通貨やステーブルコインを保管しておき、それを元に何%借り入れることができるのか決定するために信用機関の状況を気にすることなく、ユーザーが利用したい状況によっていつでも借り入れることができる。
借り入れる際には仮想通貨やステーブルコインを借り入れ、その後ユーザーが自由に使えるために、手軽さを考え、今後も利用したいユーザーは増えていく事だろう。
このDeFiは既存の金融機関の融資部門に影響を与える事も考えられ、対策を迫られていく事だろう。