10月8日から大阪にて、時価総額2位のスマートコントラクトの仮想通貨イーサリアムの理解を深めるためのイベント「devcon 5」が開幕した。「devcon」の企画は2015年に初めて行われ、ロンドンや上海、メキシコのカンクンやプラハと開催場所を転々とし日本で行われるのは初となる。
世界中からの参加者は3000人以上と予想され、登壇者もイーサリアムを作ったVitalik Buterin氏や、著名プログラマーとして名高いAudrey Tang氏などを含めて全部で180人ほどと大規模だ。また、会場内ではおにぎりやお茶、お菓子なども食べることができ、さながらフェスティバルのようでもある。
そんな「devcon 5」の企画意図は、イーサリアム財団のエグゼクティブ・ディレクターを務める宮口礼子氏によると、根底としては「イーサリアムが描いているビジョンを伝えたい場」にしたいようだ。つまり「devcon 5」は技術的な面のみならず社会問題に対してもアプローチできる場であるということでもある。
バブルを迎えた仮想通貨銘柄のおかげで仮想通貨全体がお金儲けの手段として見られてしまっているが、宮口氏は過去に人権問題に対する解決の手段となりうると語ったように、ブロックチェーン技術の将来性を幅広く伝えていく場となっている。
会場の席の3分の2は開発者や学生向けに確保されており、無料でチケットを贈呈されるケースもあり、明る未来につなげるためのという目的も担っている。
多くの国にある団体、人々が仮想通貨によって社会問題を解決しようと試みているが、イランではアメリカからの経済制裁が仮想通貨にまで及んでいるなど、全てを解決しうる銀の弾丸とはなっていない。
「devcon 5」は今月11日まで開催される。この期間中に改めて、仮想通貨及びイーサリアムにおける社会問題解決の手段などを考えて見てはいかがだろうか。また、本開催に併せて10月の6日から12日には大阪ブロックチェーンウィークと題した多くのミートアップなども開催されている。
参考:coindesk