2017年末頃から特に価格の推移が激しい仮想通貨市場。全体の時価総額は1月5日現在では、7,500億ドル(約85兆円)を上回りました。(CoinMarketCapの統計より)
2017年12月30日時点では5,500億ドルでしたから、わずか1週間にして2,000億ドル(約22兆6,000円)と巨額の資金が市場に流入していることが分かります。
また、時価総額の入れ替わりも激しく、しばらく時価総額の2番目に位置していたイーサリアム(ETH)を押しのける形でリップル(XRP)が座しています。
XRPは米Ripple(リップル)社の発行しているデジタルアセットで、ブロックチェーン/DLT(分散型台帳技術)を活用したリップルのソリューションに使用されます。
SBI Ripple Asiaが事務局を取りまとめる内外為替一元化コンソーシアムではリップルソリューションを活用した「RCクラウド」による日韓合同の送金実験やJCB、クレディセゾン、三井住友カードらと発足したカードコンソーシアムではクレジットカード業界にブロックチェーン技術/DLTを活用するべく取り組みを進めています。
今回、2017年末から2018年初にかけて高騰の材料として見られているのが、主に上述したSBIグループによるリップルソリューションやXRPの実用に向けた期待感が先行していると考えられています。
また、一部ルーマー(ウワサ)では、米大手仮想通貨取引所のコインベースにXRPが上場されるのではないか?といった話もありましたが、コインベースは5日にツイッターにて「現在は新規の銘柄を上場させる予定はない。」といった内容を投稿し、期待していた方からは残念という声も聞かれます。
ビットコインキャッシュが上場した時にインサイダー取引があったのではないかという、話も出ていますので取引所も情報漏えいには慎重です。コインベース上場の証拠画像や動画などをツイッターや掲示板などにイタズラにアップする人もいますので、情報の真贋見極めには慎重な判断が求められます。
ネット上での情報には根拠に乏しいものがありますので、過度な期待をせずに、公式からの発表を待つのが精神衛生的にもガッカリすることもありませんので望ましいでしょう。
2018年内には香港で開業予定のSBIによるグローバルな取引所、Digital Asset Exchange(仮称)や日本最大規模が想定される仮想通貨取引所、SBIバーチャル・カレンシーズやDMM Bitcoinなど、その他国外の取引所でもXRPの取り扱いが待たれています。単純な話ですが取引所での取り扱いペアが増えれば、多少ですが流動性は上がります。また、SBIのような大手が扱うことで今まで仮想通貨取引に懐疑的だった投資家が参加してくることも市場にとっては期待されています。
現在、仮想通貨はどの通貨を見てもほぼ需給関係のみの投機・投資で価格が付いております。今日のペースで多くの仮想通貨が作られ、その都度投機的需要しかなければ市場が崩壊することは間違いありません。その時には、XRPのような将来的に実需(送金での使用)が出てくるような銘柄はこれからも評価されると予測されています。
これの裏付けとして期待できる目先の材料としては、5日にリップル社が「世界トップ5の送金業者のうち3社が、2018年内にxRapid(デジタルアセットXRPを使用した送金ソリューション)を利用する予定です。」と公式アカウントからツイートをしました。投資家の間ではどの3社がXRPを使った送金をするのか、期待の声も高まっています。
市場全体的に相場が安定しない時には、批判や執拗な煽り、風説の流布などフェイクニュースも飛び交うこともありますので、投資をする際はご自身が信用できる情報を参考に、周りに流されることのないようご注意ください。
5日16時現在、リップル(XRP)の価格は3.32ドル(約375円)と前日に更新した最高値の3.84ドル(約433円)から調整的な推移をしています。市場参加者からは今後の相場動向が注目されています。