昨今、ビットコインを巡って投資家たちの間で頻繁に議論がされている。バブルを懸念する過激な発言や、それと対称的に需要の高まりから、まだ市場規模が拡大されていくといった予測など、賛否両論多くの見解が見られる。
こういった市場について億万長者として知られる投資家でありバークシャー・ハサウェイの会長である、ウォーレン・バフェット氏がオマハで行われた質疑応答のセッションで自身の見解を語った。
「ビットコインは価値がある資産ではないため、評価することはできません。ビットコインの価格がどこまで上がるか分からないので、そのようなものは真のバブルです。」
2014年にもバフェット氏は「ビットコインに本質的な価値があるという考え方はジョークです。」と発言しており、今回の見解についても特に驚くことではない。当時ビットコインが500ドル(約5万7,000円)ほどの頃からすれば今日では実に10倍以上にも高騰している。
バフェット氏の投資に対する基本的な考え方としては、事業内容が理解でき、長期的な業績の見通しが良いことが予想され、優秀な経営者がいて、価格が魅力的であるという4点を軸にしている。会社の財務状態の分析なしに価格が高騰しているという理由だけで投資することは望ましくないとしており、市場に惑わされず安全余裕率を重要視している。また、IT企業などハイテク株を避ける傾向もある。
ビットコインは会社など実態に基いているわけではなく、管理が分散化された非中央集権によって成り立っているモデルで不透明な点も多い。バフェット氏はそういったところでも評価ができないのではという考察も見られる。
また、バフェット氏は慈善事業に注力している側面もあり、自身とも親交の深いビルゲイツが慈善活動をしている、ビル&メリンダ・ゲイツ財団にも多額の寄付をしており、この財団では米Ripple(リップル)社のシステムにより「Mojaloop」という貧困層でも金融サービスを受けられるオープンソースソフトウェアを開発している。
先日のビットコインゴールドの分岐直後、一時軟調だった相場も上向いてきたビットコイン。27日現在では約67万円ほどで推移している。今後のビットコインの見通しはどうだろうか。市場では相場動向が注目されている。
参考:MarketWatch