スケーラビリティ改善のため、UASF(BIP148)やUAHF(ビットコインキャッシュ)、SegWit2x(BIP91)など、この他にもさまざまな議論が続いていたビットコイン(BTC)だが、本日9日午前4時ころSegWitのロックイン(実質導入確定)が確認された。順当に行けばこの約2週間後にはアクティベート(有効化)される予定となっている。

これを好材料と見て、しばらくビットコインの価格にも影響が出るとの見解も強い。実際にロックインの直後には一時的にビットコインに買いが集まりその価格も高騰した。

9日13時現在では、1BTC/3,400USD(約37万4,000円)で前日(24時間)比で約1%ほど下げたもの、この前後の利確や懸念での売りがあったことを鑑みれば、堅調な推移として捉えられる。楽観は禁物だが、SegWitのロックインで安心する声も散見される。断定するものではないが、好材料ではあるので上げていくと判断できればこのあたりが買いだろう。

また、ビットコインユーザーの間では11月中旬にブロックサイズ引き上げ(SegWit2x)のため、再度ハードフォークが行われるのかと、目先が向いており、これが実行されればビットコインはさらに分裂する可能性も考えられている。

当初、中国のマイニング企業が打ち出した案により、8月1日にハードフォークが行われ、新しい仮想通貨としてビットコインキャッシュ(BCH)が誕生したが、これはビットコインの模造品のような扱いで、ビッグサイズのブロックを生成するのみで根本的な解決とは程遠いものと考えられているのが現状だ。

このようなコインがまた世に出る可能性はゼロではないが、マイナー、ユーザーの両面で考えてもその労力に見合うメリットは見当たらない。

長らく続いたビットコインを巡る分裂問題だが、おそらく収束に向かっていくと考えられる。まずは2週間後にアクティベート、その後は11月中旬に目先が向いており、市場全体的にも底を上げている。今後の相場動向が注目されている。