仮想通貨全般の価格上昇が止まらない。短期的に見ればただ単に、上げ下げの激しい相場と言えなくもないが、2017年に入ってからは異常とも言える過熱ぶりだ。

とくに国内で改正資金決済法により法整備が進んだ4月以降にこの傾向が見られるが、国内の取引量も多少の影響はあるものの、海外の投資家は日本のニュースにも敏感だ。この7月から、仮想通貨を購入する際の消費税が課税対象から外れるというニュースも、海外のサイトなどでも多く散見された。

ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)、リップル(XRP)、ライトコイン(LTC)、ネム(XEM)など時価総額上位組は軒並み高騰を続けている。イーサリアムやビットコインは、さまざまな問題が懸念されているが、相場が上がっていることで市場は総楽観といったようにも見られる。

仮想通貨は暴騰と暴落を繰り返し、その市場を拡大してきた。主に時価総額1位のビットコインが牽引していく流れが続いていたが、ここのところの乱高下はボラティリティの高さから、短期でのトレーダーにとっては格好の稼げる市場には間違いないが、長期のホルダーにとっては、少々気味が悪くはないだろうか。

ビットコインは年初、1BTC/10万円前後を推移していたが現在7月4日では、1BTC/30万円ほどまで高騰している。某ネット掲示板やTwitter、国内大手仮想通貨取引所のチャットなどでも毎日、トレーダーたちが意見を交わし、肝を冷やしながら上がった下がったとチャートにかじり付いている。

まったくの知識のない方でも、手軽に投資ができ、稼げるのは相場を上げている今のうちだと、市場に参入している様子も伺えるが、今月、来月の相場は気を付けたほうがいいかもしれない。

新しく投資をする方は、先に口座だけを作っておいて、実際に動きが見えてから、すぐに購入ができる準備だけにとどめておくべきかもしれない。短期的には今はババ抜き相場で、ジャンピングキャッチをしようものなら泣きを見ることになるだろう。

8月にはUASF(BIP148)や先日ベータ版がリリースされたSegWit2xにも支持が集まっている。また、最悪の場合ハードフォークによりビットコインが分裂することも懸念されている。

これに対しては、「ユーザー」、「マイナー」、「取引所」など、その立場によって、捉え方や考えも異なってくるためここでの言及は避けたい。

さらに、この夏と言えばSBIバーチャルカレンシーズが仮想通貨の取り扱いを予定しており、その他にも立て続けに好材料、悪材料ともに揃っているため相場が大きく揺れることは間違いない。

乱高下の続く今、この7月から8月の相場次第ではあるが、不透明には変わりない。目先は様子見が正解との見方もされている。今後の相場動向が注目される。