仮想通貨がバブル期だと、この数ヶ月間、著名な資産家や投資家が口々に告げている。いつ崩壊するのか。仮想通貨がバブルであるなら、その崩壊は免れないが、今すぐに崩壊するかと言えば必ずしもそうとは限らない。

米AberdeenAssetManagementのピーターデニアス氏によると「現在の仮想通貨の相場は、決済ネットワークなどによるものではなく、投機的な目的で資金が集まっていて、ゴールドラッシュのような考え方だ」と、述べているとBloombergが伝えた。

ようするに買いが買いを呼んでいる状況で、これによるバブルだとする考え方だが、確かにここ数週間だけでも仮想通貨への投資に新規参入するトレーダーも増え、国内では「ビットコインは儲かるらしい」といったイメージだけで購入する投資家も方方では見られる。

投機目的での資金によって相場が過熱しているのであれば、ボラティリティはより拡大していくだろう。飛びつき買いをしようものならジャンピングキャッチでヤケドは必至だ。長期保有も視野に入れながら購入を検討したい。

時価総額2位のイーサリアムは一時的に値を下げているが、もうしばらくは様子見をしてもいいだろう。日本経済新聞が伝えるところによると、米仮想通貨取引所の「GDAX」では21日にイーサリアム(ETH)が一時的に99.97%のフラッシュクラッシュを起こしたという。国内の取引所では見られなかったが、今後、このような事態が起こらないとも言い切れない。

一投資家から大量の売りが出たとのことだが、イーサリアムベースでのICOが相次ぎ、急速に取引が増えたためという見方もされる。多少なりともイーサリアムの保有に不安を抱える声も少なくない。21日には1ETH/4万1,000円台まで高値を付けたが、26日には1ETH/3万1,000円台ほどまで値を下げた。このようにボラティリティが高いことや、通貨としての価値が保証されていないことなど、仮想通貨への投資は多くのリスクを伴っている。

もちろんこの価格変動にうまく乗ることができれば、大きく稼ぐことも可能だが、根拠なくゴールドラッシュだと群がるのは危険極まりない。これから仮想通貨に投資をし、稼ごうという方には賢明な判断が求められる。

参考:Bloomberg

参考:日本経済新聞