原油の価格が下落しているなか、これから円高になるのではという声が強まってきました。一般的には原油が安くなれば、インフレ率も下がり、実質金利上昇にともない、日米間での実質金利の差が広がります。

これが意味しているのは通常「ドル高/円安」の流れになりますが、日本でも経常黒字が拡大するようであれば、円高圧力が強まるとの見かたもあります。

日・米の名目金利がドル/円に影響を与えるのか、実質金利なのか、という議論もよくされますが、日・米で原油の価格によって物価に及ぼす影響に変わりがないとすれば、名目金利へどれだけ影響があるかといった点で実質金利差も変わってくると考えられます。このケースですと、名目金利がさらに下がったほうが、通貨下落の圧力が受けやすくなります。

原油安の問題は「仮想通貨」にも波及

原油安が景気回復に作用するとの期待があれば、米株式市場の支えにもなりそうですが、リスクオフムードが強まった場合は「ドル安/円高」の可能性もあります。逃避先通貨として円が選ばれやすいとの見解からこのように考えられています。

さらに、新興国や資源国の通貨が売られれば、クロス円経由でリスク回避のために円に買いが集中するということも懸念されます。こういった多くのルートを通じた円高圧力に対して、深刻視していく必要があります。

円だけではなく、さまざまな市場への影響も懸念されます。とくに現在市場を拡大してきている「仮想通貨」に買い圧力が出る可能性も高いと見られているので追って見ていきたいところです。仮想通貨バブルが膨らむ一方、今回の原油安が仮想通貨市場にどのように影響をあたえるのか、今は見守るしかないのでしょうか。