仮想通貨のビットコイン(BTC)がバブル期と言われているが、7日に1BTCあたり31万8000円台後半の高値をつけた。市場ではこのまま上がるかとの見方も強かったが、徐々に値を下げてきている。多くは今回の高値で利益確定の売りが集中したものだと見られており、強気な意見も少なくない。現在(8日13時)では30万円前後で落ち着きを見せている。

ブルームバーグが伝えるところによると、中国での大手ビットコイン取引所が今年5月から出金のサービスを再開したことや、サウジアラビアを含む中東6ヶ国がカタールとの国交を断絶することになり、中東情勢の見通しが困難になったことが主な要因と考えられている。これにより、ビットコイン相場は5日の28万円台から一気に高騰した。

年内の動きだけを見ても異常じみている。今年に入り、ビットコイン相場は約170%上昇し、5月だけで65%以上上昇した。ビットコイン市場自体まだ規模が小さく、わずか1日でも10%の乱高下は珍しくはない。この数ヶ月で新規参入した投資家たちは慌てて売りに出すケースも多いが、ビットコインを投機とするのであれば、リスクを理解した上である程度の覚悟は必要だ。そうそう仮想通貨FX初心者が手を出す代物では到底無いと言える。勉強のための少額投資であればまだしも、バブルに浮かれて生活資金まで投げ打っては痛い目にあうだろう。

また、中国では今年に入り取引規制の強化をしたため、これまで中国での取り引きがビットコイン全体の9割を占めていたが、2月から大幅に減少。これによって、ビットコイン全体に占める日本国内での取り引きの割合が目立っている。

日本政府が4月に改正資金決済法を実施し、仮想通貨を決済手段として認めたことも国内での取り引き量が増えた要因と考えられている。ビットコインバブルに一喜一憂する声が多く見られる中、イーサリアム(ETH)やリップル(XRP)へ鞍替えをする投資家も増えているため、国内での仮想通貨全体の市場は拡大はしていくと予測されている。イーサリアムは本日13時の時点で1ETHあたり2万8000円台を推移、リップルは1XRPあたり31円台を推移している。市場ではビットコインだけでなく仮想通貨全体の相場動向が注目されている。