仮想通貨のリップル(XRP)が日本国内での取り引きが増え、ここのところ相場が荒れている。ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)を筆頭に仮想通貨はまだ現状では稼げる市場なので、「仮想通貨バブルに間に合え!」と新規で投機を始めたいという方も多いが、冷静な判断とリスクを理解した上での参加が望ましい。

仮想通貨バブルの渦中、リップルの相場がとくに荒れている。過去のチャートを見れば一目瞭然だが、このところの値動きは危険とすら言える。あくまで目安として概ねではあるが、リップルの今までの相場動向はこんな感じということで参考にして頂きたい。

2013年8月ころは1リップル0.3円~0.5円ほどで推移していたが、9月に1円以上の値をつけ、同年12月には5円以上まで上昇するも直後2円ほどまで急落し、2014年に入ってもしばらく0.5円前後での推移が続いた。その後、2014年11月から12月にかけて一気に上昇一時3円ほどまで高値を付けるもまたもや下落。2015年から今年3月までは0.5円から1円と低迷を続けた。ここでリップルに大きな転機が訪れる。今年4月に急騰し5円ほどまで上がり、5月17日にはその約9倍の44.9円と“すっ高値”をつけた。現在(6月7日)では31円あたりを推移している。

現在の31円あたりというのがまた微妙なところで、市場での予測も困難を極めている。この4月から5月の動きはバンク・オブ・アメリカや三菱東京UFJ銀行が送金のシステムにリップルのネットワークを活用するといった前向きな材料や、ロックアップされると発表があったためと見られているが、材料抜きに上昇気流に便乗し、勝負に出た投機家も多かった。今後何らかの強気なニュースが出て、先の高値を取りに来るかも知れないが高値乱高下の現状では様子見で正解と思われる。

一攫千金を狙う勇気のある投機家はジェットコースターに乗り、すべてを失うか、一大資産を築き上げるか。既に勝負に出ている方も少なくない。今後も勝負できるタイミングがあれば見ものだが、売り買いの判断とリスク分析に迷ったらこれまでの過去の相場動向をみて冷静に。“仮想通貨バブル”だと浮かれて参戦するのは危険極まりないということがお分かり頂けただろうか。リップルだけに限った話ではないが、仮想通貨市場全体としても、まだ未熟な市場であるがゆえに各所から今後の相場動向が注目されている。