最近、頻繁に耳にするようになってきた“仮想通貨バブル”。ネットやテレビなどメディアで扱われる機会が増えてきたため、普段投資をしない方でも仮想通貨がバブル期だというのは耳にしたことがあるのではないだろうか。また、バブルとまでは言わずとも少なからずマウントゴックスの件でビットコインという存在は知られているだろう。

仮想通貨市場で時価総額1位のビットコイン(BTC)を筆頭に他のアルトコインも異常なほどに乱高下を続けている。これを危険視するか、さらなる高騰を期待するかといったように意見が2分されるが、現状では判断しがたい。また、決済手段として普及を期待する声も挙げられるが、価格が不安定に上下している限りは、本来の通貨としての意味合いでは、まだしばらく使われないだろう。消費者としてはとくに国内で使用するメリットも見当たらない。

ビットコインを単純にFXのように投機だと割り切ってしまえば結論は簡単だ。国内ではそういった考えは既に浸透しており、円での買いが集まっているようだ。現在(6月6日正午時点)では31万円台後半。買いが集中しているため、まだ上昇する気配をみせている。しかし、投機であるがゆえ、短期で利益を上げることを優先して考えられがちだ。実際に200万円ほどの小資本から始めて短期で1億円以上稼いだという方も散見される。

また、仮想通貨への出資は投機性が高いことから多方面でギャンブルと捉えられることがあるが、買いの材料さえ揃っていれば、簡単に利ざやを抜くこともできる。しかし、そうそう都合よく手堅い材料が飛び込んでくることもない。先日はビットコインを大手架電量販のビックカメラが決済に対応したり、LCCのピーチが決済に使う予定をしていると発表があったが、既にその熱は冷めてしまっている。リップル(XRP)では三菱東京UFJ銀行やバンク・オブ・アメリカが国際送金にリップルのネットワークシステムを使うと発表し、リップルが一気に高騰したが、それも一過性の材料でしかなかった。

今投資家たちが期待しているのはビットコインがセグウィットを採用するかどうかといったところだが、これが実現されれば「モナーコイン(MONA)」や「ライトコイン(LTC)」が先行して採用しているため、これらのアルトコインにも多少なりとも影響が出ると考えられる。

時価総額1位のビットコインが上がれば、その他のアルトコインもつられて値を上げていくのは必然の流れだろう。仮想通貨バブルと言われ、過熱している仮想通貨市場、今後の相場動向が注目されている。