クリエイティブ系ソフトウェア開発のAdobeが非代替トークン(NFT)機能をソフトウェアに組み込む方針を発表した。Adobe社のチーフプロダクトオフィサーScott Belsky氏は「NFTは創造性を変えるでしょう」と語っている。
プロユースの画像、映像系ソフトウェアを多く手掛け、業界標準の地位もほしいままにするAdobeソフトウェアがこの度、画像編集ペイント系ソフトPhotoshopにNFTツールを組み込んだことを発表した。
新たなPhotoshopのツールを使うことでユーザーはファイルに資格情報をメタデータとして追加することができるようになり、OpenSeaといった人気のNFTプラットフォームでメタデータを読み取ることが可能になるという。
Belsky氏によればファイルの書き出しオプションに「NFTとして準備する」オプションが追加され、TIFFやJPEG、PNGといった画像ファイルをエクスポートするのと同様にNFTプラットフォームとブロックチェーンへリリースするための準備に役立つと説明され、この機能は今月末までに提供されることが明かされている。
インタビューにおいてBelsky氏は「あなたが取り組んでいるものは何でも」と語っており、現時点で明言されているPhotoshop以外にも同機能への対応可能性が含まれている。
Adobe社のソフトウェア群には画像の他に映像、または音楽の編集、制作ソフトもあり、NFTアートとしては現在静止画が主流であるが、Adobe製品が対応することで多種多様なNFTアートが世界に発表されることになるかもしれない。
また、Photoshopのファイルフォーマット自身に変更はなく、これまでもこれからもPSD(Photoshopドキュメントファイル)はPSDであり、変わらず使用できると述べ、メタデータの記録、表示には分散型ファイルストレージIPFSを利用したシステムとなっていると付け加えた。