ビットコインで報酬を得られるゲームを数多く作っているSatoshis Gamesは、ライトニングネットワークの少額決済が可能なゲーム「Lightnite」を作ることを伝えた。

「Lightnite」はオンライン対戦型のいわゆるバトルロイヤルゲームで、プレイヤーは他のプレイヤーを銃で撃つなど倒すことで、勝利を獲得する内容となっている。

PUBG、荒野行動、Fortniteなどで人気を博しているバトルロイヤルゲームだが、そのジャンルを特徴づけるものの一つとして、倒した相手の荷物をそのまま漁って自分の物にできるというものがある。Lightniteでも慣例に倣いこういったルールが採用されているが、異質と言えるのがマイクロトランザクションを通しゲーム内にビットコインを持ち込み、それをプレイヤー同士で奪い合うことが出来るという点にある。

近年のゲームでは拡張機能やアバターの購入などのためにゲーム内に通常の通貨とは別の、課金専用コインなどが用意されていることは珍しくないが、通常は違反プレイなどでアカウントの凍結などが無い限り、自発的なアイテム購入などによってのみ消費されるものであるが、ゲームの代償としてビットコインを消費してしまうという。逆に言えば手に入れるチャンスもあるということで、少々過激な言い方をすれば、ゲームとして合法的に強盗が楽しめるとも言える。

また、ゲーム途中の離脱であっても残高は自分のウォレットへと戻ってくるということで、0か100か、といったような極端な話ではないようだ。

ライトニングネットワークはスケーラビリティ解決へのアプローチ

Lightniteを実現するための技術の礎としてライトニングネットワークが用いられている。ライトニングネットワークはブロックチェーンの課題となっているスケーラビリティについて、考えられたものになっている。ブロックチェーンはその内容の正当性を証明するために、膨大な計算量を要求するが、この手続ではゲームのようにリアルタイムな決済をしつづけるのは処理に時間がかかりすぎ、手数料も高く気軽に遊ぶということはできなくなる。

そこでブロックチェーンへ記帳する前に、私用のペイメントチャンネルやハッシュドタイムロックコントラクトなどを使ったライトニングネットワークを使用し、処理を外側で行うことでブロックチェーンの負担を解決しようという試みだ。

アクション・シューティングのような反応性の重要な分野でのブロックチェーンの利用となる今回の「Lightnite」は仮想通貨にどれだけ明るい未来を見せられるか注目の一つとなっているが、ビットコインを統合しない「Non-Bitcoin-integrated」モードも用意される。

Lightniteは2021年2月のリリースへ向けて現在開発中であるが、クラウドファンディングキャンペーンを開催し、プレオーダー中となっている。純粋にゲームを楽しむのも良いし、ビットコイン争奪戦に燃えてみるのもありだ。

参考:Lightnite