仮想通貨取引所であるQUOINEを傘下に抱えるリキッド・グループが7月にプライバシーを重視した暗号化チャットアプリのテレグラムの独自トークンであるグラムを一般販売するとプレスリリースにて発表した。
テレグラムは昨年、トークンを使った資金調達であるICO(イニシャル・コイン・オファリング)にて独自のブロックチェーン・プラットフォーム、テレグラム・オープン・ネットワーク、通称TONの開発のために8億5,000万ドルを調達して、世界中から注目を集めた。
グラムはリキッドで7月10日に販売開始するとしており、参加者は米ドルかUSDCで購入が可能となっており、リキッドの口座を通じて買うこととなる。
ザ・ブロックの報道によれば、米国、カナダ、日本を含めた50カ国以上の投資家は参加できないとしており、購入には少しばかり時間が必要となりそうだ。
グラムの購入者はリキッド上に設けられているTONと互換性のあるウォレットでグラムを保管し、10月31日に予定とされているTONのメインネットの時にグラムを実際に手にすることとなる。
メインネット前に万が一、不具合が出たとしても混乱を起こさないために一部の投資家向けの販売にとなったことだろう。
メインネットに接続され、安定化が確認できるようであれば、今後日本でも仮想通貨取引所を展開しているために上場してくることは十分に考えられる。
グラムがテレグラム上にて利便性など認められるようであれば、今後資金が移動してくることも考えられ、法定通貨に対してはライバルになる可能性も秘めている。さらに他のメッセージアプリであるカカオやLINEにおいても先手を打つことにもなるためどのように影響を与えていくかが焦点ともなる。
最近ではフェイスブックが独自通貨グローバルコインを発行する話題も出ていることもあり、それぞれがどのようなメリットを出していくのかも注目したいところだ。
世界的に一般販売向けには少しばかり時間を要するが、市場の期待感が高いため仮想通貨時価総額を表示しているコインマーケットキャップにては上位にランクされていくことも考えられる。