ホンダがGM(ゼネラルモーターズ)と協力し、ブロックチェーン研究プロジェクトに取り組んでいることがわかった。
これらの2社は電気自動車を蓄電池として活用するスマートグリッド(次世代送電網)に関する共同研究を行っており、再生可能エネルギーを有効活用できる環境を構築して、EVの販売促進などに取り組むとしている。
具体的にスマートグリッドの構築については、送電網と電気自動車の間で行われた電力のやりとりに関する情報をブロックチェーン技術を用いて正確に記録するという。
現在スマートグリッドは、太陽光や風力などの自然エネルギーに頼るケースが主流だが、問題として自然を相手にしているために発電量が不安定な面がある。
これに対し電気自動車を蓄電池として使用することで安定した電力供給の実現か可能になると期待されている。
しかし、電気自動車は移動することで、充電中や放電中といったバッテリーの状態が把握しづらい問題がある。
それをブロックチェーン技術により解決できるとの期待がされており、電気自動車が電力の取引履歴を記録することでいつ、どこで、どれだけの電力を蓄えたか、どれくらいの電力を戻したかといった細かい情報まで把握することができる。
これは電気自動車自身の走行にも役立つことにもなり、漏電やバッテリー上がりの原因までも特定することができることから、今後様々な電力に関わる部分をブロックチェーンにより管理することも可能になる。
今は実験段階だが、実験が成功すれば電気自動車の所有者は電気を貯めてスマートグリッドと交換することによって報酬に結び付かせることもできるようになるために、電気自動車が今後資産運用にも役立つと、人々が考えもつかなかったことが起こる可能性が出てくる。
報酬を受ける際にそのまま自動車ローンに割り当てる以外にも自動車税やアクセサリーの購入、さらに日本がキャッシュレス化に向かっていることから仮想通貨として受け取ることも可能性として考えられる。
参考:NIKKEI