ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領がベネズエラ制憲議会に仮想通貨の規制に関する法案を提出し、承認されたことがわかった。
内容はベネズエラ政府が石油に裏付けし発行された仮想通貨であるペトロを国内での商取引で正式な会計単位として承認し、品物やサービスをペトロで購入することが可能であると明示している。
現在、急激なインフレの抑制策として導入されている新通貨ボリバル・ソベラノとペトロが自国にて利用可能となった。ペトロが利用可能になったことで外国からのメリットとは言えば、ベネズエラ国内にて旅行を楽しむ時にわざわざボリバルに換金する必要がなくなる。すでに保有しているペトロをそのまま国内にて利用可能となるが懸念材料もある。
まず世界の主な仮想通貨取引所にてペトロを上場している取引所は一つもないとエコノミスト誌は報じている、実際に購入したい場合にはペトロの公式ウェブサイトや官公庁にのみ購入可能となっているのが現状だ。
また、購入後はいずれかのデジタル・ウォレットに保有しておく必要があるが、グーグルがデジタル・ウォレットの利用を停止している。今年の10月下旬にペトロの販売を正式に開始しているが、購入後どうすればよいのかという対策はこれからとなる。
マドゥロ大統領はベネズエラ政府機関と共に、ペトロを積極的にプロモーションしているが、ロイターのレポートによれば、石油に裏付けされたペトロは全く実態がなく石油自体採掘されていないと主張している。
周りからの圧力に対し、ベネズエラとしてもボリバルを発展させる事は難しいため、ペトロの宣伝活動を強めていく事も考えられるだろう。
参考:minci.gov.ve