米ドルにペッグされた仮想通貨テザー(USDT)に対し、ビットコイン(BTC)を相場操縦している疑惑があるとして米司法省が捜査していることがわかった。20日、Bloombergによって伝えられている。

昨年末にビットコインが高騰した際、テザーを使った相場操縦があったのかを当局は調べているという。

以前から市場ではビットコイン相場が軟調な時にテザーによる買い操作により押し上げられる傾向があると指摘され続けてきた。テザーの発行元のテザー社と仮想通貨取引所のBitfinexのCEOが同一人物であるため、価格操作による売却益が得られやすい環境となっているのは事実だ。

万が一、不正な取引が認められるようであれば、昨年末の仮想通貨ブームは人によるコントロールによって起こったもので、世界中で関わった投資家は振り回されたことになる。

当時はペッグ通貨はテザーが主流となっていたが、今ではテザーのようなステーブルコインが約50種類あると言われ、昨年末の疑惑のような事態が起きたとしても価格操作による影響は今後は少なくなるだろう。

テザーによる価格操作が事実であれば、ビットコインが下落するとも予測されるが、市場の健全化を考えれば前向きに捉えていいだろう。価格操作が無実であれば、テザーの利用頻度は今後も確保されるだろう。

参考:Bloomberg