JPモルガンがEthereum Enterprise Alliance(イーサリアム企業連合)と協力して開発したブロックチェーン、Quorum(クォーラム)上にて、ゴールドバーをトークン化する実証実験を実施する。
クォーラムの上では現時点展開している決済ネットワークInterbank Information Network(IIN)には世界各国から75以上の銀行が加盟している。
JPモルガンは先日預託証券をトークン化する特許を出願していることもあり、既存金融機関にとってメリットを身近に感じやすい状況を作り出している。そんな中、新たな試みとしてゴールドバーをトークン化する実証実験を行う。
トークン化することによって得られるメリットはゴールドバーを保管しつつ、取引上で実物を移動することによる盗難などのリスクを回避することや仲介業者を介せずにブロックチェーン上にて直接取引を行うことでの取引コスト削減などが挙げられる。
JPモルガンは既存の金融サービスをブロックチェーン上にシフトさせるサービスを展開していくことから、クォーラムネットワークはさらに拡大していくと考えられる。ゴールドバーのトークン化を通じ、金取引にもブロックチェーン技術が使われる日はそう遠くはないだろう。
JPモルガンのCEOであるジェイミー・ダイモン氏はビットコインにネガティブな印象を持っていることは知られているが、同氏はブロックチェーン技術については前向きに活用を見出しており今後の開発に期待される。