トルコ初となる大学レベルでのブロックチェーンセンターが誕生したとして注目を集めている。

ブロックチェーン技術の知識格差を解消し、企業や政府とも連携して同技術の幅広い展開を目指すと3日、現地メディアのDAILY SABAHが報じた。

バフチェシェヒル大学にイスタンブール・ブロックチェーン&イノベーションセンターが発足された。センター長であるボラ・エルドマル氏によれば、同センターはブロックチェーン技術の科学研究と情報発信を進め、トルコにおける研究開発とイノベーションの最も重要な役割を目指すという。

エルドマル氏は、トルコは人類を変革する技術分野でトップになる可能性があると述べ、さらにセンターはブロックチェーン研究を実施していくほか、ユースケースを検討するために、ほかの教育機関や企業、政府機関と協力していくと述べている。

今回、トルコでの大学にブロックチェーン技術が採用されるという話題が上がったが、現在、世界中の大学では、分散型台帳技術(DLT)の研究を本格的に推進する動き出している。

今年になって、米国のスタンフォード大学がイーサリアム財団のサポートを得て、ブロックチェーン・リサーチセンターを設立し、またブラジルの大学では、仮想通貨に特化した修士課程を開設している。

リップル社に関してはブロックチェーンと仮想通貨の教育を支援するために、世界中の17の名門大学に5,000万ドル(約55億6,000万円)にものぼる寄付をしている。

トルコの新しい研究センターは、トルコのデジタル経済の推進に大きな努力を払っていると強調しているが、その一方でトルコ政府は仮想通貨業界に対して曖昧な姿勢を示している。

昨年11月、トルコ政府宗教局は、ビットコインとイスラム教徒は相容れないとコメントしたが、今年の2月には、トルコの民族主義行動党が、仮想通貨市場の規制を提案するだけでなく、トルコにおける国家発行デジタル通貨の可能性についても言及している。

今回、大学でのブロックチェーン研究センターを発足を通じ、トルコ国内で今後どれ程の企業に影響を与えるかが注目と言える。

参考:DAILY SABAH