世界最大の仮想通貨取引所であるバイナンスが、チャネル諸島のジャージー島のデジタル産業を代表する独立系組織であるデジタル・ジャージーと11日に覚書を締結した事を明らかにした。覚書に沿って、両者は同島のコンプライアンスの基盤整備と仮想通貨取引所の開設を目指すとしている。

デジタルジャージーはバイナンスと協力し、ジャージー島のブロックチェーン業界を促進し、デジタルスキルプログラムやその他のサービスの一環として、トレーニングを提供するほか、反マネーロンダリング規制への遵守に関し、バイナンスを支援する。デジタルジャージーはまた、ローカルレベルでのライセンス交付と銀行との関係を構築する際に、取引所を支援する。

リリースによれば、ジャージー島政府とジャージー金融サービス委員会は、フィンテックにおける分散型台帳技術の開発と地元の人材の育成において、デジタルジャージーを支援する予定としている。

デジタルジャージーのCEOであるトニー・モレッタ氏によれば、管轄区域に適用される一般的な高水準の規制か逸脱することなく、革新的な仮想通貨ビジネス繁栄のために、許容されたサンドボックスを提供する事ができるとし、バイナンスと協力して、ジャージー島にバイナンスの取引所を開設し、コンプライアンス機能を整備していく事を楽しみにしているとコメントしている。

さらに同社はこの分野で40人の新しい雇用を創出したいと考えており、またバイナンスはベンチャーキャピタルの子会社バイナンスラボを通じ、ジャージーベースの新規スタートアップに投資すると伝えられている。

バイナンスは取引所だけに限らず、様々なサービスを世界中に提供する流れを行っており、今後、市場を優先的に進ませるためにも、今回のジャージー島以外にもサービスを提供するかもしれない。日本においては金融庁から警告を言い渡されたバイナンスだが、今後の市場拡大は留まることがないと言える。

参考:Digital Jersey