米マサチューセッツ州にて、5つのICO(イニシャル・コイン・オファリング)に対し、無登録証券を販売していたとして、無期限の営業停止の同意審決が行われました。FINANCE MAGNATESにより伝えられています。
同意審決とは、違反に問われる当事者が過失や不正を認め、是正する代わりに、刑事・民事裁判に発展しないようにと規制当局に合意する事を意味しています。
公式での発表によれば、マサチューセッツ州務長官であるガルビン氏は5つのICOである「マタ―ベスト」、「ピンク・リボンICO」、「アクロス・プラットフォーム」、「スパルコ」、「18ムーン」に対し、同州でのトークンセールを辞めるよう命じました。また、発行者に対して投資家に撤回通知を送付し、命令から45日以内に返金するようにも命じています。
各社対応としては、マターベストのみが顧客に対してICO閉鎖を命じられたことを述べ、サイトではマターベストの営業終了の告知をしています。ピンク・リボンICOのフェイスブックページは現在アクセスできなくなったおり、他の3社はICOの営業が終了することを伝えずに現在も営業を続けています。
今回のマサチューセッツ州の対応について仮想通貨に投資する立場としては前向きに捉えるべきで、無登録のICOを無くしていく良いきっかけともなったことでしょう。今後は登録しているのか、していないのかを見ることができるサイトなどをSEC(米証券取引委員会)認可の上で公開していくことも求められています。
今回の命令を下したガルビン氏は投資家に向け、規制当局の規制を避けて行なわれたICOは危険なものであり、投資をする前に州当局へ連絡して欲しいとも語っています。今回の命令はまだ一部であり、毎日新しいICOが出ることから規制当局も追いついていない状況も伺えます。
ICOは誰でも参加する事ができ、もちろんネット環境が普及している現在であるため、日本からもICOに参加する事も可能です。しかし、詐欺的なものも多く、参加の際には念入りな下調べと大きなリスクが伴うことも知っておくべきでしょう。