アルゼンチンの首都ブエノスアイレスにて、20日に行われたG20の財務大臣・中央銀行総裁会議にて、仮想通貨に対しての規制が議論されました。

G20では仮想通貨は法定通貨としての特徴を欠いているという点で、むしろ資産として考えるべきだと結論づけられました。また、FSB(金融安定理事会)のクラース・クノット会長(兼オランダ中央銀行総裁)はビットコインなどの仮想通貨は“通貨”ではないとはっきりと指摘しています。

先日のイングランド銀行総裁であるマーク・カーニー氏がG20開催の事前に参加者向けに書簡にて世界経済の安定に仮想通貨による影響は極めて少ないことを伝えたこともあり、G20の会議の場では仮想通貨に対して安心感を与える発言が出てきました。その影響からかG20が開催してからの仮想通貨市場は全体的に上昇しています。

仮想通貨は名前の通り、仮想であるために金融のトップがどのような見解をしているのか市場からの関心が強く、今回はっきりとコメントしたことで継続して取引できる環境が整ったと言えるでしょう。

G20による共同声明では「仮想通貨」ではなく「暗号資産」と呼ぶべきだとし、マネーロンダリング(資金洗浄)やテロ資金供与などの問題を提起するとともに投資家保護についても指摘されました。今回のG20での議論は各国で規制の協調をしていく姿勢となり、国のトップ同士が集う場でもあるので、今後も注目していきたいところです。