昨今、注目を集めている仮想通貨ビットコイン。経済ニュースでなくてもテレビバラエティやネットメディアへの露出が増え、連日の報道では「億り人」と呼ばれる、仮想通貨で1億円以上稼いだ若者の姿が映されています。

こういった背景から多くの人が投機的に仮想通貨を購入し、よりこのブームを過熱させていると考えられます。

多くの著名人や資産家はバブルを懸念する一方で、仮想通貨の愛好家と意見をぶつけ合っています。

今仮想通貨を買えば、誰でも稼げるとも言われますが、先に起きた下落のように大幅に資産を減らすことも珍しくありません。

いち早く儲かりたいという声も散見されます。その気持ちは十分に理解できますが、これから仮想通貨に投資をしてみようという方は一度時間をかけて、しっかりと考えてみる必要があるかもしれません。

初心者の方で陥りやすいミスとして、「何に投資しているのか分からない」といったケースがあります。SNSやブログ、チャットやセミナーなどの情報を鵜呑みにし、わけも分からない通貨を勧められるがままに買ってしまい損失を出す事例が相次いでいます。インフルエンサーによるPump and dump(不正な価格操作)や詐欺も横行しています。

「投資は自己責任」とはよく言ったもので、騙されて高値で買ってしまい後で泣きついても誰も相手にしてくれません。

仮想通貨と一括りにしても、その数は1,000以上と多く存在します。この中からどの通貨に投資するか選ぶのも大変です。ビットコイン(BTC)以外ではモネロ(XMR)、リップル(XRP)、ビットコインキャッシュ(BCH)のように時価総額の高いものが望ましいと業界の著名人たちは分析しており、最近伝えられました。

購入する前にその通貨について、どういう技術・特徴があるものなのか、勉強する必要があります。「何にどう使われるのか」、「どういった点に価値があるのか」、理解できないものには投資しないほうがいいでしょう。

また、取引所リスクなどもあります。儲かると言われて海外の取引所のアカウントを開設し、ビットコインを送信したが、サイトが繋がらなくなったという例や、脆弱なシステムでハッキングされてしまったという事件も過去に起きています。日本国内でも大手によるシステムのしっかりした取引所の設立が待たれています。

中には自分でアドレスを間違えてビットコインを送信してしまい、ビットコインが行方不明になってしまったという方も見られますが、こういったことにも注意が必要です。

ビットコインなど仮想通貨の購入を勧めるものではありませんが、もし仮想通貨を買うのであれば、どういったものなのか、その通貨を持っていれば何ができるのか、技術的な将来性はあるのか、リスクはなにか、といった点をよく考えた上、生活費を除いた余剰資金(使う予定のないお金)で少額から始めることを推奨します。

また、稼いだ後にSNSなどで資産を公開する方も見られるようになってきましたが、仮想通貨で稼いだ人を狙った強盗や拉致事件なども相次いでいますので、決して他人には資産を公開しないようお気を付けください。