英国中央銀行であるイングランド銀行(BOE)の金融策定委員は火曜日、ここ数ヶ月の暗号通貨価格の「極端な変動」が暗号通貨市場の脆弱性を強調していると述べた。

BOEは暗号通貨全体の時価総額が2兆ドル減少したことを理由として暗号セクターに対する、より厳しい法執行と規制の必要性を強調した。暗号通貨の時価総額は昨年11月のピーク時に3兆ドルほどあったのが現在では1兆ドルへと下落した。

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先月、国際決済銀行(BIS)のゼネラルマネージャーであるAgustin Carstensは、「以前に指摘された暗号市場のすべての弱点がかなり具体化した」と述べた。これには、流動性のミスマッチや参加者がレバレッジポジションを解消することが含まれる。

さらにBOEは暗号通貨市場がさらに下落する可能性があることを警告し、「これらの市場の発展に対処するための強化された規制および法執行の枠組みの必要性」を強調した。

また、現状では暗号通貨市場のボラティリティは英国の金融システムの安定性にリスクをもたらしているわけではないと説明しつつ、今後の暗号通貨活動と従来の金融システムとの相互活用が高まり続けることでシステミック・リスクが発生しうると警告した。

先月、欧州中央銀行(ECB)のクリスティーヌ・ラガルド総裁も同様に「暗号資産と分散型金融(defi)は、金融の安定に真のリスクをもたらす可能性があります。」と述べている。

BOEの金融安定担当副総裁であるジョン・カンリフ卿は暗号通貨市場の驚異に対して緊急の規制を求めており、アンドリュー・ベイリー総裁は投資家たちに暗号通貨へ投資する際にはすべてを失う覚悟が必要であると述べ、ビットコインは実用的な支払手段ではなく本質的な価値はないと強調した。