アメリカのリップル(Ripple)が、今月14日にメキシコの仮想通貨交換所であるビットソー(Bitso)へ出資する事を宣言した。なお出資額は明かされていない。

ビットソーは2014年に誕生したメキシコで初めての仮想通貨交換所で、75万人以上の利用者を有しており、リップルのODL(On Demand Liquidity)製品を早めに取り入れた事でも知られていている。また今年の7月にジブラルタル金融サービス委員会から、 国際的な規制に則っていると認可を受けた。

リップルとしてはビットソーとの繋がりを深める事で、ODLがより多くの人に使われるようにしたい狙いがある。反対にビットソーとしてはビットソーの共同創業者でCEOのダニエル・ヴォーゲル氏曰く、南米のブラジルやアルゼンチンなどに向けて貧困者であっても、直ちに金融サービスが受けられるようにしたいとの事。

南米に住む人口の7割が銀行口座を有しておらず、さらに地域によってはハイパーインフレなどの経済不安もあると言う。ダニエル・ヴォーゲル氏としてはこう言った中でも、市民がODLを使えるようになって欲しいという願いもあるのだろう。

またリップルのプロダクト管理部門を務めるAsheesh Birla氏は「ビットソーはメキシコの決済を回す、十分な役割を果たすに違いない」と語る。

ちなみにリップルは先陣を切ってビットソーに投資をしているリーダー的立場であり、他に日本でもよく知られている企業では、仮想通貨分野において初めてのユニコーン企業となった仮想通貨取引所のコインベース、アメリカのベンチャーキャピタルのデジタル・カレンシー・グループ、そして同じくアメリカに構える仮想通貨投資会社のパンテラ・キャピタルなどがビットソーへ投資を行っている。

こう言った提携によって、中南米の国であるアルゼンチンやブラジルにまで業務視野を広げる運びになる。ODLがいかに経済を回すかは未知数の部分が多いが、少しでも貧困で貧しい生活を強いられている人々の助力になる事を願う。

参考:Ripple