市場での時価総額3位の仮想通貨XRPが14日、7日続落で現在0.27ドル(約30円)を下回り、今年の最安値をつけた。
コインデスクによれば、今年1月につけた過去最高値の3.75ドルから92%の下落となり、昨年末の強気相場で生み出したプラス分が全てなくなったと言われている。
時価総額2位のイーサリアム(ETH)が9ヶ月ぶりの安値をつけ、日本でのユーザーが多いネム(XEM)も最高値から約95%の暴落。市場全体的に低調とあって、ビットコイン(BTC)も6,000ドルを下回った。
XRP下落の背景にあるのは、XRPとリップル社の関係をめぐって訴訟があるという見方が出ており、会社としてのリップルは、XRPをコントロールしていないという立場であるにも関わらず、多額のXRPを決済やプロジェクトのために使っており、これが価格操作に当たるのではという批判にさらされている。
しかし、XRPはリップル社から独立した通貨であることは紛れもない事実である。
ニューヨーク・タイムズでは、SEC(米証券取引委員会)、XRPを証券として分類するかどうかが大きな分かれ目になると指摘し、中央の管理者が通貨の価値を促進しているかどうかがSECの重要な判断基準になっているため、リップル社がXRPを擁護しようとすればするほど証券としての分類を逃れにくくなるとする専門家の声を掲載した。
一方で、今月に入ってXRP自体にはポジティブなニュースが出ており、3日には米大手仮想通貨取引所のコインベースがカストディサービスにXRPを追加することを検討している発表したほか、9日には仮想通貨取引所ビットトレックスがXRPの取引を開始している。
仮想通貨全体として相場が軟調になっているため、仮想通貨の存在意義が問われてきている状況と言えるだろう。引き続き、リップル社とXRPがどのような行動を起こしていくか見届けて行く必要がある。
参考:CoinDesk