仮想通貨の「ビットコイン(BTC)」だが、ここにきて米国のグレースケール・インベストメントの主力商品ともいえる投資信託「GBTC」では、ビットコインに投資している価格が、その財産価格の倍で取引されている。つまり今からその量のビットコインを集めると、ビットコインの価格が倍になると市場は予測している。
“倍になる”というのはあくまで単純計算にすぎないが、それだけ資金が流入されているのだから、このように予測されるのもうなずける。基準価額の2倍を超え、機関投資家としては手控えをしているようだが、これは一般投資家にとっては、ある種チャンスとも捉えられる。
イーサリアムが時価総額で上回る?ビットコインに出る影響は?
最近では「イーサリアム(ETH)」の時価総額が、ビットコインの時価総額を2018年に上回る可能性があると、ポリチェーン・キャピタルのCEOのカールソンウィー氏が語ったことで、イーサリアムにも注目が集まっているが、これによってビットコインに大きな影響が出るのではと各所で憶測を呼んでいる。
ネットでは、ビットコインを売りに出してイーサリアムに乗り換える人が増えるといったことや、現在のビットコインバブルと言われる状況を危惧する意見も多い。ここ最近の乱高下は激しかったが、現在は27万円前後で落ち着いている。イーサリアムはイーサリアムで値を上げてくると予測はされているが、ビットコインに直接的な影響があるとは現時点では考えづらい。もちろん多少の売りはあるかもしれない。
国内でも大手家電量販店のビックカメラがビットコインでの決済に対応したり、LCCのピーチも年内には対応を予定している。直近の動きだと、大手GMOがビットコインを主とした仮想通貨FXのサービスを開始(5月31日から)するなどの動きがあり、資金が流入していくことは明白ではないだろうか。こういった一連の流れは、仮想通貨に関心がなかった投資家たちも無視できない状況にあるだろう。
短期的な目線で見れば「ビットコイン」が現在過熱していて一時的に注意する必要がある。また、「イーサリアム」や「リップル(XRP)」といった仮想通貨も共に値を上げていくとの見方が強いので、ビットコインバブルを懸念するのであれば、なにも「ビットコイン」に限らず、分散して他の仮想通貨の取引をすることをリスク回避のひとつの手段として考えてもいいのではないだろうか。