国連安全保障理事会は北朝鮮に対する制裁委員会の四半期報告書において、北朝鮮が子供を仮想通貨のハッカーとして育てているという衝撃的な報告を行った。
北朝鮮は香港にあるブロックチェーン関連の会社をペーパーカンパニーとして使い、北朝鮮の政府がハッカーとして使える人材を子供達から発見し引き抜き、育成していると言う。仮想通貨のハッカーに限った話ではないが、ある日本の専門家によると、子供だからこそ大人と違って邪念が少なく純粋に楽しむ目的で、ハッカーのような犯罪行為でもその能力を磨いていくと言う。
プログラミング技術に秀でた子供同士がライバル意識を持って切磋琢磨するような環境で、善悪の基準が曖昧なままにハッカーとして育て上げるという背景もありそうだ。
仮想通貨関連のハッキングで北朝鮮によるものと思われる被害総額は凄まじいものがあり、国連からの報告書によると今年3月時点で平壌にいるハッカーたちが750億円分の外貨及び仮想通貨を強奪しており、今年8月の発表によればさらに2100億円分が盗まれ、それが大量破壊兵器の研究・開発費用へと転用されている。
こういった脅威に対して、事実上“世界の警察”として君臨するアメリカも無視は出来ず、強い危機感を表明している。2017年11月には北朝鮮のICBMに対する経済制裁や、対中貿易摩擦なども北朝鮮の貿易の9割のシェアが中国であることに起因しているという指摘もされている。
しかしながら、国連安保理の報告書にはこういった北朝鮮のハッキングの脅威に関しては記されながら、子供のハッカー育成に関して詳細な報告はないようである。
北朝鮮としては仮想通貨のハッキングについて、国営の朝鮮中央通信社を通じてハッキリと否定をしている。しかし、黒い疑惑が噴出しており、当事者の否定に対しては鵜呑みにできない状況と言わざるを得ない。
参考:朝鮮日報