アメリカにあるECサイト「newegg」は7月24日から、展開している73の国において仮想通貨のビットコインが使えるようにする事を発表した。

仮想通貨がECサイトで使える意義とは何か。ここで仮想通貨についての定義を今一度確認しておきたい。

仮想通貨とはそもそも紙幣や硬貨などように物理的には存在せず、ネット上にあるお金の事を示す。それらは電子マネーなど昨今取り沙汰される機会の多い所謂キャッシュレスに含まれ、よく言われるビットコインなどの仮想通貨は国が管理する中央銀行が存在せずユーザー間でやり取りをし、セキュリティにもブロックチェーンなどの技術で強度を保つように設計されている。

また、FXのように売買することで投資商品としての側面ももっている。事実、株・FXから資産を仮想通貨に一部移している人も決して珍しくない。

そう言ったようなシステムがあるため、反対に日本人にとって仮想通貨は決済よりも取引が主な用途と考えられている面もあるかもしれないが、仮想通貨を使える実店舗は日本国内にも存在する。例えば大手ではビックカメラやHIS、湘南美容クリニックなどがある。

一般名詞としては十分に普及した感もある仮想通貨だが、通貨として利用するには未だインフラが整っていない印象も強い。例えばプレゼントとして仮想通貨をいただいたものの取引所に登録していない人にしてみれば、個人情報の登録をして日本円に換金するのは面倒くさいと思うことだろう。ECサイトのような汎用性のある店舗で仮想通貨が使えるようになるというのは、そういったユーザーの受け皿にもなり、通貨として利用することの広まりが加速することは間違いないだろう。

なお、neweggは日本語版のサイトなどもないため日本人にとってはまだ少し先の話になるが、これで同業者が触発されれば日本でも別の会社から同じ流れが巻き起こる可能性は十分にある。

仮想通貨がようやく通貨としての役割を果たせるようになる。多くの流出事件などで信用が問題となっている仮想通貨界隈においては、ECサイトへの決済手段として使用できるようになるというのは明るい未来を提示してくれる知らせだろう。

参考:Business Wire