SBIホールディングスの子会社で電子決済等代理業者を営んでいるSBI Ripple Asiaは30日、スマートフォン用送金アプリ「Money Tap(マネータップ)」を使った実店舗での支払いの実証実験を始めた。

マネータップは現在、世界200以上の金融機関が参加するブロックチェーンネットワークであるRippleNetの運営元であるリップル社のソリューションxCurrentを活用している。

xCuurentを活用した国際送金について既に多くの金融機関にて実用されており、高速で、安価に送金できるのが実証されている。

今回の実証実験では利用者の一部を対象に、SBIグループが入居する東京・六本木一丁目にある泉ガーデンタワー内の飲食店等においてQRコード加盟店決済を行う。これにより、各種顧客体験を検証し年内の本格サービスに繋げると狙いとしている。

マネータップはリップル社が提供するxCurrentを活用しているが、仮想通貨リップル(XRP)の利用が必須というわけではない。しかしながらSBIホールディングスの代表である北尾吉孝氏はXRPを利用するxRapidを活用することに意欲的なことから、今後どのような方向で同サービスを提供していくかが注目とも言える。

似たようなケースとして街での実証実験を行っている三菱フィナンシャルグループが提供予定としているデジタル通貨「coin」については自社に置かれている店舗から始め、東京・有楽町近辺での実証段階へと入ってきている。

まだ本格的なサービスをしているわけではないが、開発・普及が前進していることは確かだ。SBIのマネータップ、そして三菱UFJのcoinを通じ、日本においてキャッシュレス化が進むことは間違いなく、お金の消費について人々の考えも変化していくことだろう。

参考:SBI Holdings