ベトナムで初となる仮想通貨取引所が設立されることがわかった。これまで仮想通貨に対し強硬な姿勢をとっていたベトナム政府が態度を変えるかもしれない。
ベトナムの大手流通のリンタングループとスイスのブロックチェーン企業であるクローンベンチャーズがベトナムに仮想通貨取引所を設立する内容の覚書に署名をした。
プレスリリースによれば、ベトナムでのデジタル通貨商品の促進と仮想通貨取引所の設立を目的とし、両社は該当するライセンスを取得した。
これまでベトナム政府は仮想通貨に対してマネーロンダリングの懸念を持っており、それに伴い昨年6月にはベトナムの財務省がマイニングマシンの一時的な全面禁輸を提言していた。
さらに2件のICO(イニシャル・コイン・オファリング)が絡んだ6億6,000万ドル規模の詐欺事件がベトナムの組織で行われたことも報じられたことで、財務省側としては仮想通貨詐欺から市民を守るためとしていた。
しかし今回、方針が変わって来た理由に世界的に仮想通貨やブロックチェーンが注目されている点があると見られる。
南米アルゼンチンにおいては通貨危機に見舞われているため、ビットコインが国の財政面にて救済の手段としても認知されてきており、徐々にビットコインが使われるシーンも増えつつある。
イランやベネズエラにおいては米国から経済制裁によって自国の通貨が弱体化する流れになってきており、同国民はビットコインの仮想通貨購入に舵をきりはじめている。
ベトナムにおいても将来的に自国の通貨や世界規模の仮想通貨需要に乗り遅れることで、国としての弱体化は避けていかなければならない。
今回は初の仮想通貨取引所となるが、今後どのように規制を作っていくか、ベトナムでの仮想通貨市場が注目される。
参考:PR Newswire