安倍首相が7日に行われた参議院予算委員会の中で、参議院議員の藤巻健史議員から仮想通貨やブロックチェーン技術に関する質問を受け、これらのテクノロジーは大きな可能性があると回答し、一定の理解をしている姿勢を示した。
さらに今後の日本経済の発展のためには仮想通貨やブロックチェーン技術に関する取り組みが非常に重要になってくるという考えも語った。
また、茂木経済再生担当大臣は仮想通貨とは別にブロックチェーン技術を活かして個人情報問題などの様々なセキュリティを確保していくことは極めて重要だと考えていると回答した。
茂木大臣はブロックチェーン技術が活用される可能性として自動車業界が日本が世界一であることで活用されるのと、健康保険制度における次世代のヘルスケアへの活用なども語ったが、藤巻議員からは仮想通貨とブロックチェーン技術を分断して考えている人に対し、これらのテクノロジーはコインの表と裏のようなものであり、切り離すことはできないことも指摘している。
藤巻議員は1月14日付の日経新聞にて誰もが使いたがるような強力な応用サービスができれば、ブロックチェーン技術の応用は一気に進むものの、この大きなチャンスに日本は税制問題でブロックをしており、これが普及拡大を妨げる要因だと語った。
安倍首相は答弁の中で自身の考えを以下のように述べた。
ブロックチェーン技術は暗号資産のような金融分野のみならず、多様なビジネスの展開を可能にする他、様々な分野で利便性・安全性を向上できる大きな可能性を秘めていると考えております。
先般創設したサンドボックス制度を活用し、ベンチャー企業が暗号資産の流動性を高める世界初のビジネスモデルに挑戦するなど、この分野では世界で十分に戦えるベンチャー企業が我が国に存在しているのは事実であります。
これに関してはしっかりと注目しなければならないと考えており、暗号資産・ブロックチェーン分野に関しては、私も勉強させていただきました。この分野で、何が世界で勝てるのか?という部分も重要になっています。
ブロックチェーン技術の開発は近隣諸国が進んでいることもあり、先進国と言われている日本と言えども、技術的には発展途上の段階であると考えられる。
仮想通貨自体も以前急激な高騰があったこともあって、社会的に影響を与えたことから、政府要人が容認するにはある程度時間が必要とも言える。
政府が容認したことで、後で市場が下落することで非難されるようなことがないように慎重な姿勢を取らざるを得ない状況であることも理解できる。
近隣諸国が積極的にブロックチェーン技術を採用していることから、日本の政府機関も前向きに捉えてほしいとも言える。