韓国政府は21日、消費者向けに情報提供するためブロックチェーン技術を用いて牛肉サプライチェーンの追跡をすると発表した。今年の12月をめどに牛農場や屠殺場にてパイロットプログラムを開始する。
食に対する衛生面や残留農薬など安全性を気にする消費者からはどこで生産され、どの加工業者が関わっているのはっきりしていない食物に対しては敬遠する流れが出てきている。
そんな中、韓国の農業省、食糧農村部、科学技術省によって食の安全性を保つだけでなく、コスト削減や効率性、信頼性を向上させる事ができるとして期待が上がっている。
ブロックチェーンによるサプライチェーンへの導入は世界的にも進んでいるが、ここで注目したい点として韓国政府が主導している点だ。政府側がサプライチェーンにブロックチェーンを採用する事で消費者への安全性を保証され、さらに海外へ輸出する際にも安全性をアピールすることができる。
今回韓国で使用される牛の追跡システムは生産から屠殺、梱包、販売までの情報を提供する事により、肉の安全を確保はしているものの、紙をベースとした報告システムに時間や費用がかかってしまうことや偽の証明書などのリスクを回避することも期待できる。
今回のブロックチェーン技術の活用と共にビックデータやAI(人工知能)に対する予算として1兆ウォン(約1,000億円)以上の予算を費やすことを発表しているため韓国の技術革新はさらに加速していく事だろう。
参考:YONHAP NEWS